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シラバスの構造の具体的な内容について見る前に、あなたはどんな学習目標を達成し、どのようにWikipediaの課題の成績付けるか、といった実践におけるより良いアイデアを得るためのパンフレットである「Instructor Basics」や「Case Studies」について調べたいと思っているかもしれません。また、教育者のためのオンラインオリエンテーションもあなたの励みにもなる。

このページでは主要なWikipediaのライティング課題を全時間分のシラバスを提供している。自身のWikipedia課題の出発点として使ったり、あなたのコースに合わせて部分的に抜き出したりすることができる。

このシラバス例はWikipediaの記事を書くための12週のライティング課題である。他のWikipedia課題のシラバスについては「Case Studies」のパンフレットを参照。

シラバス (12週の授業計画)

 
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ウィキペディアの課題は、学期の早い時期に導入すると、最もよく効果を発揮する。なぜなら、学生たちは、その技術に精通する必要があるからである。学生が何のために準備しているかをわかることは、ウィキペディアの内容を理解することになる。

ウィキペディアの課題とそのコーステーマを結びつけるようにすること。そのコースを通して生徒たちをメディアフルエンシーと知識構造についての問題に専念させること。

授業が始まるまえに、ウィキペディアでコースページを作成する必要がある。コースページは、生徒とウィキペディアコミュニィティの両方に、ウィキペディアの課題の詳細を説明したり、どの生徒がそのクラスにいるのかや、どの記事に取り組んでいるのかを管理したり、問題を質問したり議論するのに、よく使われる。コースページの設定の仕方の詳細については、パンフレット「ようこそウィキペディア教育プログラムへ」を参照するか、「Wikipedia Course 」ページ(英語Wikipedia)に行くこと。

第1週:wikipediaの特性

あなたが、このコースを導入し、シラバスを調べている際、必ず学生たちにこの期間Wikipediaにかかわっているということを知らせてください。 これによって、ウィキペディアに対する彼らの考え・立場について話したり、学生が過去に編集したかどうか見ることができる良い時間となるでしょう。

授業にて
  • コースの概要説明
  • このコースでどのようにWikipediaを使用するかの説明
(第二週までの)課題

このトレーニングで、アカウントを作りサンドボックスにて編集を行い、Wikipediaの基本を学ぶ。

第2週:編集の基礎

学生にすぐにウィキペディアを編集させるのは、学生がメディアウィキに慣れるために重要である(ウィキシンタックス(wikisyntax)やウィキマークアップ(wikimarkup), ウィキコード(wikicode)など)。指導者として、この技術項目を学生に教えるいくつかの選択肢がある。あなたは、ウィキペディアからの大学への外部講師や、地元にいるウィキペディアに詳しい人(ウィキペディアン)(Wikipedian)を招待したり、あなたの大学の情報教育センターに連絡をとって援助を求めたりして、自学できる。あなたはまた、学生たちに基本的なオンラインでのトレーニングを行うことを課すことができる。あなたがどんな方法でそれを行おうとも、私たちは、あなたが学生たちに編集や記事の分析、課題に合った記事の選択の基礎を学習させることを提案する。

授業にて
  • 編集の基礎
  • ウィキペディアの記事の分析、良い記事にする方法、良い記事と悪い記事の違いの見分け方
  • 授業の課題に取り組むための最も良い記事の見つけ方
課題(第3週まで)
  • 学生のためのオンラインでのトレーニングを完成させる。
  • ユーザーページを作り、コースページの学生リストに登録する。
  • 編集したり、ウィキペディアでコミュニケーションをとったりする練習のために、あなたの授業を助けてくれる、ウィキペディアからの大学への外部講師といった、あらゆるウィキペディアン(Wikipedian)に自己紹介をし、彼らのユーザートークページにクラスメイトへのメッセージを残す。
見通し
  • すべての学生がウィキペディアのユーザーアカウントをもち、コースページに掲載される。

第3週:トピックを探す

早い時期にウィキペディアの自分自身のトピックを研究しはじめることは、学生にとって、重要である。ウィキペディアが扱っていない分野と、新しいウィキペディアの分野を作成するために入手可能な文献との間の適切なバランスを持ったトピックを見つけることは難しくなりうる。学生たちに、書きたいウィキペディアのトピックを提案させる代わりに, 事前に、存在していない、或いは、作成途中の記事のリストを用意することを勧める。これにはより多くの準備が必要だが、学生は調査に専念してより早く記事を書くことができる。

学級では
課題(第4週まで)

・授業と関連のあるウィキペディアの記事が存在することを批判的に評価し、記事のトークページで改善の提案をする。

・あなたが主に研究課題としようとしている3~5つの記事を調査し、あなたのウィキペディアユーザーページに載せる。指導者からのコメントを求める。

援助を得る

うまくいかないとき―例えば、学生の記事が困難になったとき、学生が他の編集者と議論になったとき、あなたや学生が単に問題解決の方法が分からないときーあなたはすぐに助けを求めるべきだ。

もし、経験のある、ウィキペディアン(Wikipedians)(例えば、オンラインでのウィキペディアから大学への講師)があなたの授業に協力するならば、まず、彼らに聞いてみよう。あなたは、問題や質問を“Education noticeboard”に置くことができる。あなた、または生徒のためのガイダンスを始めるには、新しい編集者のための友好的なスペースTeahouseを試すとよい。オンラインでのオリエンテーションは、あなたが助けを求めに行くことができる、他の場所を示している。

第4週:ソースの利用

生徒たちがWikipediaの記事を編集するためにソースを使い始めることは生徒にとって盗作や著作権の侵害に関するWikipediaのポリシーを理解するために特に重要である。生徒はふつう、ソースから段落や文章全体をコピーすることは盗作となることを知っている。 しかし、盗作の細かい種類については多くの人は分かっていない。または、免れることができると思っている。例えば著者の引用をつけずに短いフレーズを使用したり、コピーしてきた文章の構造と意味はそのままにそれを言い直したりすることなど(close paraphrasing)。このようにどんな形であれ、盗作や著作権の侵害は生徒が作成した結果をWikipediaから削除される可能性を持っている。

学級では

・配布資料:Wikipediaの引用文献やWikipediaのコピーライトポリシー

課題(第5週まで)

・バックアップされた適切な情本源から引用して1~2文程度の新しい情報をクラスに関連するWikipedia記事に追加する。

来週

・指導員が5週目までに学生の記事を評価する。

専門家へ

あなたの専門分野をWikipediaの中に適用することは課題の成功のカギになる。個々のトピックが収まる幅広い知的コンテキストを理解しているため、Wikipediaの記事に何が足りないか、それに関連する文献や見つける方法を知っている。また、学生がどのようなトピックを扱うべきかを知ることができる。したがって、記事選択とソーシングに関するあなたの指針は、学生の成功とWikipediaの改善の両方にとって重要である。

第5週:記事の選択

この週までには、理想的には、あなたは,彼らがこのプログラムに適切である記事を選ぶのを援助して、学生の選んだ記事を評価して、彼らにフィードバックをします。 学生は最後まで調べたり,ウィキペディアに不向きな題材を選択してしまうかも知れないため,彼らがあなたや他のウィキペディアンによって評価される記事を編集する際に使いたい題材の参考文献を、学生がまとめるように、我々は強く提案します。

授業にて
  • 学生が取り組む話題の範囲と調査と執筆の戦略を議論する。
(第6週までの)課題
  • 取り組む記事を選択し,ユーザーページからそれ以外を削除して下さい。あなたの記事をクラスコースページに追加してください。
  • 関連した研究の参考文献を編集して、あなたが取り組んでいる記事のページに、それを追加してください。そして,ソースを読み始めて下さい。

第6週:手始めの記事を書く

学生たちが記事をいくぶんでも把握し、それらについて書くために使う情報源を得たら、その時こそウィキペディアに書き始める時機である。記事を割り当てて、右にジャンプしてライブ編集してもよい。あるいは、自分のサンドボックスで下書きをはじめてもよい。(サンドボックス編集)。どちらのやりかたにも、メリット、デメリットがる。

サンドボックス編集のメリット・デメリット:サンドボックスを使うと学生たちは落ち着いて記事を書くことができる。なぜなら、世界中で記事原稿を読まれているというプレッシャーを受けることがないからである。また、他のウィキペディアンから書いている記事を変更されることもなく編集できるからである。しかし、サンドボックス編集をすると、ウィキペディアの教具としての多くの機能を使えなくしてしまう。例えば、共同執筆や増分編集などである。サンドボックスで、一、二週間以上費やすと、ひどく意欲が喪失される。

ライブ編集のメリット・デメリット:ライブ編集は、学生たちにとってエキサイティングなものである。なぜなら、自分たちが変更した記事を直ちにみることができるし、共同執筆を体験できるからである。しかし、初心者の編集者は、しばしば故意ではなくウィキペディアの規則を破ってしまうので、時として、学生の追加記事は問題にされるか、削除されることがある。

授業では

  • ウィキペディアの文化とエチケットについて話すこと。(任意だが)サンドボックスの考え方や使い方のを復習しておいくこと。
  • Q&Aセッションでインストラクターおよび/またはウィキペディア代理人とウィキペディアで互いに連携しながら、執筆を始めること。
第7週までの課題
  • 新しい記事を書き始めている場合は、ウィキペディアのサンドボックスに記事の3~4段落の要約(引用付き)を書いておくこと。 既存の記事を修正している場合は、記事の内容が修正された後の内容を反映させた要約を作成し、計画の簡単な説明と一緒に、記事のトークページに投稿しておくこと。
  • クラスメートや他の編集者と協力して、短い手始めの記事に磨きをかけ、何か大きな問題点があれば修正しすることを始めておくこと。
  • 調査・研究を続けて記事を大きくする準備をしておくこと。
マイルストーン(到達目標)
  • すべての学生がウィキペディアで記事や草稿を編集し始めている。

第7週:メインスペースへの記事の移動

学生が新しい記事を始めたり、既存の記事を拡張したりする場合は、できるだけ早くWikipediaで実際に活動させることが重要である。 新しい記事を短く要約したものや既存の短い記事を5倍程度に拡張したものは、メインスペースでのライブ作業の出発点として最適である。

授業
  • 配布資料:Moving out of your sandbox
課題(第8週まで)
  • サンドボックスの記事をメインページに移す。
  • 新しい記事や既存の記事の拡張の場合は、ある1文にフック(hook)を作り、それを「Did you know」へ指定することで他の編集者によって指定された部分に何か問題がないか確認してもらう。

トピックを包括的に扱い、記事を拡大させ始める。

Wikipediaプロセス

高度な記事は”Did you know”への提出資格を得て、Wikipediaのメインページに新しいコンテンツとして掲載されるかもしれない。 記事をDYKに提出することは、クラスとウィキペディアの運営側との初めての連絡になるだろう。 経験豊富なウィキペディアンと綿密に協力して、生徒をスムーズに手助けできるようにすることを強く推奨する。

学生が関連する記事をセットで作成している場合は、複数の記事の候補を1つのフックにまとめるとよい。 これはスケジュールの圧迫やほかの編集者の反感から学生の活動を維持する助けになる。

第8週: 記事の作成

この時点で、多くの学生は「わかった」、どう前にすすめてたらよいかをはっきりと理解している。 ここからで、最も重要なことは、フィードバックをすることである。一つは、やってきた編集作業内容—何か欠けていないか、記事をもっと良くするために何か使える材料はないか、バランスは適切かどうか—それとウィキペディア・ガイドラインを遵守しているかどうかということである。特に、記事が中立であるということと、オリジナルな研究ではないということである。

最初の記事をウィキペディアに公開するといくつかの要因でつまずく学生がいるかもしれない。学生がどこで問題を抱えているかをはっきりさせることが重要なポイントである。 他の編集者からの否定的な反応なのか、技術的なことで困っているのか、記事のよい材料を見つけ出し、それをどう使うかというの問題なのか、盗作問題なのかなどである。 これは、それぞれの学生がこれまでに投稿した記事を(少なくとも)すばやく精査する絶好の機会である。

授業中または授業外のワークショップ

  • 画像をアップロードして記事に画像を追加することを実際にやってみる。
  • 経験を共有し、問題を議論する。
  • 配布資料:「画像のアップロード」と「Wikipediaの記事品質の評価」(2週目に配布)

課題(第9週目までにやること)

  • 自分の記事で、トピックを包括的に扱っていた最初の原稿を拡張させること。
  • 2人のクラスメイトの記事を選んおくこと。ピアレビュー(仲間による批評)と校正をする。(まだレビューを開始する必要はない)。

Week 9: Getting and giving feedback

Collaboration is a critical element of contributing to Wikipedia. For some students, this will happen spontaneously; their choice of topics will attract interested Wikipedians who will pitch in with ideas, copy-edits, or even substantial contributions to the students’ articles. Online Ambassadors who take a strong interest in the topics students are working on can make great collaborators. In many cases, however, there will be little spontaneous editing of students’ articles before the end of the term. Fortunately, a class full of fellow learners is a great pool of peer reviewers. You can make the most of this by assigning students to review each others’ articles soon after full-length drafts are posted, to give students plenty of time to act on the advice of their peers.

In class
  • As a group, have the students offer suggestions for improving one or two of the students' articles, setting the example for what is expected from a solid encyclopedia article.
Assignments (due week 10)
  • Peer review two of your classmates' articles. Leave suggestions on the article talk pages.
  • Copy-edit the two reviewed articles.
Milestone
  • All articles have been reviewed by others. All students have reviewed articles by their classmates.

第10週:フィードバックに答える

この時点で、学生たちは、ほぼ完全な記事をつくっている。今こそ、彼らにウィキペディアとその規範、素晴らしいコンテンツの基準の少し深いところまで歩くように促す機会である。あなたは、きっとウィキペディアに関する、多くの中心となる原理―そして、あなたが注目したい関連する問題―について議論するだろう。しかし、彼らはウィキペディアがどのように機能するかを初めて体験した。このことは、中立やメディアの流暢さ、そしてウィキペディアの影響や限界といったトピックに戻るのにちょうどよいタイミングである。ゲストスピーカーを呼ぶ、或いは、パネルディスカッションを行う、或いは、単純にクラス内で、学生が今までに行ったことや、何故それが重要なのか(またはそれが重要なのかどうか)について、公開討論を行うことを考えましょう。

授業では

・中立やメディアリテラシーの概念、そしてウィキペディアの影響や限界について、公開討論をする

課題(第11週まで)

・学生同士でのフィードバックに基づいて、あなたの記事を編集する。あなたのウィキペディア編集経験について、クラスでプレゼンテーションをする準備を行う。

第11週:クラス・プレゼンテーション

プレゼンテーションやよく考え抜かれた文章を書くことを通して得たウィキペディアの経験を学生たちにはっきりと反映させることは、メディアリテラシーやより一般的な研究、特にウィキペディアについて学生たちが学んできたことを引き出し、強固なものにするのに役立つ。このような課題は、学生がウィキペディアでやったこと、やろうとしたことをはっきりとした要約や文書にすることを含んでいる場合、評価するためのレンズとなり、学生がウィキペディアでやったことの成績評価するのに役立つ。

授業では

  • 学生は、ウィキペディアの編集経験について、クラスでプレゼンテーションを行う。

課題(第12週までにやること)

  • 自分のウィキペディアの記事に最終的な手を入れること。.
  • 自分がウィキペディアの記事を書いたことについて、よく考えぬいた文章(2〜5ページ)を書いておくこと。

提出日

完成!

到達目標

学生は、評価の対象となるWikipediaに関するすべての活動を終え、振り返りレポートを提出する。

評価

これは、これに類するシラバスにふさわしい基本的な評価尺度である。ウィキペディアの課題の評価方法についてのより多くのアイデアについては、ウィキペディアの教育ツールについてのパンフレットの評価ルーブリックの節をご覧ください。

それぞれ5%(×3): ウィキペディアへの早期の訓練への参加度

  • 10%: Participation in class blog or class discussions

10%:クラスメイトとの相互評価や協力度

50%:ウィキペディアへの主な貢献の質

15%:振り返りの小論文

Syllabus collection from past terms

If you have a syllabus you would like to share that includes a Wikipedia assignment you conducted, please email it to us: education wikimedia.org
  • Johannes Bauer's syllabus – Michigan State University Professor Johannes Bauer used Wikipedia in his master's level Telecom Policy Analysis course in Spring 2011. For Wikipedia-specific assignments, see the course page.
  • Chris Cooper's syllabus – Western Carolina University Professor Chris Cooper used Wikipedia in his master's level Policy Analysis course in Spring 2011. For Wikipedia-specific assignments, see the course page.
  • Carol Dwyer's syllabus – Syracuse University Professor Carol Dwyer used Wikipedia in her undergraduate Wikipedia and Public Policy course in Spring 2011. For Wikipedia-specific assignments, see the course page.
  • Robin Kelley's syllabus – Georgetown University Professor Robin Kelley used Wikipedia in her undergraduate Women's Health and Human Rights course in Spring 2011. For Wikipedia-specific assignments, see the course page.
  • Piotr Konieczny's boilerplate course plan - the latest version of a Wikipedia assignment that Wikipedian Piotrus has been using and refining since 2006. This multi-stage assignment includes individual assignments designed to teach student how to edit Wikipedia leading to a major group project in which students create or improve a Wikipedia article with the final goal of achieving the "Good Article" community-awarded status.
  • Byron Price's syllabus – Texas Southern University Professor Byron Price used Wikipedia in his undergraduate public affairs seminar in Spring 2011.
  • Kristin Ruppel's syllabus – Montana State University Professor Kristin Ruppel used Wikipedia in her undergraduate/graduate mixed level Federal Indian Policy and Law course in Spring 2011. For Wikipedia-specific assignments, see the course page.
  • Leigh Themadatter's syllabus – Advanced (Sello B) English Students at ITESM- Campus Ciudad de México based their semester's work on various Wikipedia-based projects.
  • David Weil's syllabus – Boston University Professor David Weil used Wikipedia in his master's level Public Policy Analysis course in Spring 2011. For Wikipedia-specific assignments, see the course page.