GLAM/事例集/熱帯博物館

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熱帯博物館(アムステルダム)はオランダ王立熱帯研究所(KIT)に所属しています。豊富な民俗資料を公開する施設であり、 KIT の趣旨の一つに、「第三世界」として知られるものを現代的な設定で提示することがあります。収集品を使い、歴史的な視座を提供します。

熱帯博物館から受贈した画像の例
熱帯博物館のシュザンネ・トン職員のインタビュー(アムステルダム)

ウィキメディア・オランダ協会から連絡を受けた当博物館は、熱心に応じました。世界の文化的遺産を広く全世界に届けようとする立場であり、ウィキペディアならびにコモンズは当館の収蔵品を百科事典という設定で確実に提供する場だからです。

最初の作業

当館の重要な収蔵品とはインドネシア関連の資料です。点数も非常に多く10万点を超えます。これらを対象にしたプロジェクトの立ち上げに伴いスリナムの Maroon を取り上げました。時期はちょうど2009年11月から2010年5月まで、大掛かりな展覧会を開いていました。ウィキメディアンの皆さんはウィキペディアに Maroon の記事を書き、その努力を支えようとスリナムで撮影した写真2000点超を処理しています。それを継続して、インドネシア関連のメディアファイル10万点をコモンズにアップロードしました。

一般社会への影響

オランダ協会が写真をアップロードしてオランダ語で説明文を載せたという知らせはインドネシア協会に届き、地元でインドネシア語に翻訳する人々が手を挙げました。これはインドネシアの人々が資料を使えるようになるばかりか、説明文の正誤を確かめる機会をもたらしました。例えば地名は、オランダ領だった撮影時点から変わったものがあります。あるいは被写体の人々の素性がわかるかもしれませんし、その視点はドイツ語版の GLAM プロジェクトが先行事例を示しています。

ウィキペディアのコミュニティへの影響

熱帯博物館は方針の適用においても革新的で、高解像度の未圧縮画像を提供していただきました。古い画像(写真や版画その他)の修復作業を担当するコミュニティが大きくなり、素材を借り受けて電子化する作業を進めることができました。これまでに修復が完了した画像は複数あり、中には秀逸な画像に選ばれたものもあります。またその準備として説明文を英訳したり、ウィキペディアの記事に足していく作業が欠かせません。

電子画像の修復作業は熱帯博物館で高く評価されました。Durova には大量の絵入りの布(story cloth)の処理が発注されました。その絵とは、インドネシアの神話の一つを描いたもので、全長15メートル。写真を撮って TIFF 画像を繋ぎ合わせると、サイズは合計 992 MB に達しました。これを素材として Durova は熱帯博物館の保存専門家と協力し、画像の修復を進める予定です。

文化遺産についてアーキビストや司書、学芸員の皆さんにお願いしたい次の作業

  1. 皆さんのご所属機関でウィキペディアとの共同作業責任者に適任の人を探してください
  2. ローカルの国別・地域別協会と連絡をとり、補佐してくれる人を決めます
  3. 詳細は以下をご参照ください。文化機関の皆さんへおすすめ(英語版)
  4. このようにして経験されたことを共有していただき、またフィードバックをお聞かせください

外部リンク